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金素月で “ハングル” を味わう -韓国文学散歩

■2016/07/30 金素月で “ハングル” を味わう -韓国文学散歩
 詩人 金素月(김소월)は、1902年から1934年までの人生で多くの叙情詩を残しました。韓国叙情詩の記念碑的作品とも呼ばれる「진달래꽃(つつじの花)」をはじめ、教科書にも複数掲載され、人々に愛されています。
 
作品に触れるきっかけは、兼若逸之先生の文学講座に出たから。市民を対象に5回連続で行われ、テーマは「韓国詩の奥深さに触れよう」でした。
取り上げたのは「엄마야 누나야」「제비」「산유화」。4行詩、3行詩、4行×4連の16行詩とさまざまな定型が選ばれ、初めて韓国詩に触れる人にもやさしく読み解いてくださいました。
 
これらが掲載されているのが、詩集『진달래꽃』。
1925年に発行された初版本は、2011年に韓国の近代文化遺産登録文化財第470号となっています。この初版本は複数の出版社から出ており、その中で状態の良い2種4社の詩集が文化財として指定されました。
 
『진달래꽃』は、現在にかけて幾多の出版社により発刊されてきました。編集者それぞれの手により、国語表記法に合わせた修正や現代語訳がなされたそうです。
掲載作品のひとつ「제비」で初版との違いを見てみました。
 
제비
하눌로 나라다니는 제비의몸으로도
一定한깃을 두고 도라오거든!
어찌설지안으랴、집도업는몸이야!    ※初版(本来、縦書きのものを横書きとした)
 
제비
하늘로 날아다니는 제비의 몸으로도
일정(一定)한 깃을 두고 돌아오거든!
어찌 설지 않으랴, 집도 없는 몸이야!   ※現代語訳
 
初版と現代語訳を比べてみると、「안으랴」「집도업는」のパッチムが違います。ハングルを習い始めたころ「どちらを読むのかな」と悩んだ二重パッチムは初版になく、すっきりした印象です。
 
だいぶ前になりますが、「私たちが読む音は、先人から受け継がれてきた音なんだよ」と話してくれた人がいます。確かに、現代語訳の「어찌 설지 않으랴, 집도 없는 몸이야!」は、金素月が使っている「ㄴ」と「ㅂ」のほうを読みます。「날아다니는」「돌아오거든!」を発音すると「나라다니는」「도라오거든!」です。
文字や単語が違っても、音は同じなのですね。声に出して読むと、私たちと過去が繋がるようで、ハングルの発音が愛おしくなりました。このお話が学術的にどうかは別として。
 
어머! 文字のところで足踏みなんて!
最初に挙げた「엄마야 누나야(母さん姉さん)」「제비(ツバメ)」「산유화(山有花)」は、兼若逸之先生のブログに詳しいので、ぜひご覧ください。
 
なお、近年『진달래꽃』は初版が復刊され、当時の雰囲気を手元で感じることができるようになりました。ハングル教室に通い始めたばかりの方は、タイトルにもなっている「진달래꽃」からどうぞ。活版印刷のハングルは、文字に味わいがあって素敵です。ハングルの“間違い探し”も楽しい。
また、作品の中には方言を使っているものがあります。韓国語中級、上級の方でしたら私たちの訳を考えるのも楽しいのでは。
夏にソウル旅行をご計画でしたら、ちょっと書店に寄り道してみてね。
 
写真:진달래と『초판본 진달래꽃』김소월 시집(1925년 초판본 오리지널 디자인)2015年11月5日発行


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