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春の香りって -香りとにおいの韓国語

■2019/03/06 春の香りって -香りとにおいの韓国語
 街角に春の香りを感じるころとなりました。
今年の啓蟄は3月6日。冬ごもりの虫たちが地中から出てくる季節です。
韓国の「경칩(驚蟄)」は、「겨울잠을 자던 벌레, 개구리 따위가(冬眠をしていた虫やカエルたちが)」動き始めるころだそう。
 
やわらかな春の香りに誘われて、カエルたちが目を覚ますのかもしれません。
春って、なんだかよい香りがしますよねぇ。
 
日本語の辞書で「香り」と「におい」について見てみると。
*かおり(香り):よいにおい,香(こう)
*におい(匂い,臭い):そのものから漂ってきて嗅覚を刺激するもの,不快なくさみ
とあります。
 
韓国語では、どうでしょうか。
*향기:꽃, 향, 향수 따위에서 나는 좋은 냄새. 花、香、香水などから出るよいにおい
*냄새:코로 맡을 수 있는 온갖 기운. 鼻で嗅ぐことができるあらゆる気
 
향기を「かおり」、냄새を「におい」と訳すのがよさそう。
「犯罪のにおいのする事故(범죄 냄새가 나는 사고)」など、「におい(냄새)」を「疑わしいようす」の意味で使うところは、日本語とよく似ています。
 
ところで、においを伝えるとき、「-の香り」や「-のにおい」などと、何かをつけて表現することが多いですよね。
 
たとえば、
*具体的な単語をつけたもの
バラの香り/海の香り/新茶の香り/石鹸のようなにおい/薬くさい/焦げくさい
*感覚的な単語をつけたもの
甘いにおい/酸っぱいにおい/粉っぽいにおい/やわらかいにおい/強いにおい/優雅な香り/ふくよかな香り
 
どんな「におい」なのかはっきりさせると、相手に伝わりやすいのかもしれません。
 
においを表現する韓国語といえば、レッスン中にでてきた「구수하다(香ばしい)」がすぐに浮かぶのですが、その他はなかなか出てこなくて…
そこで、においに関する単語を集めてみました。구수하다と一緒にご紹介します。
 
*구수하다:(味・においが)こころよい,ゴマや·味噌汁のような香ばしいにおいがする。
・된장국 냄새가 구수하다 味噌汁のにおいがおいしそうだ
・불고기 냄새가 구수하다 焼肉のにおいが香ばしい
においからは離れますが、「구수한 옛날 이야기 人情味ある昔話」という例文も。
 
*고소하다:(においが)炒りゴマやゴマ油のにおいのように香ばしい
・콩을 볶는 고소한 냄새 豆を炒る香ばしいにおい
 
*향기롭다:かぐわしい,かんばしい,におやかだ,こうばしい
・향기로운 꽃 냄새(향기) 香しい花の香り
・바질이나 코리엔더 같은 예쁘고 향기로운 허브 バジルやコリアンダーのような、美しくよい香りのスープ
 
「예쁘고」の訳し方が難しいです。
透明感のあるスープを想像しつつ、「美しくよい香り」としてみましたがいかがですか。
 
*비리다:(生の魚,豆のように)生臭い
・이 생선은 별나게 비리다 この魚はいやに生臭い
 
*배리다:生臭い,青臭い
・생선회가 몹시 배리다 魚の刺身がとても生臭い
「피비리다(血なまぐさい)」もあります。
 
「구수하다」と「고소하다」、「비리다」と「배리다」の使い分けは、単語の説明や例文だけでは理解しがたいですね。レッスン時、ぜひ先生にうかがってみてください。
 
*누리다:(肉などが)脂臭い,獣臭い,焦げ臭い
・양고기를 구울 때, 누린 냄새가 많이 나다 羊肉を焼く時、臭いにおいがたくさん出る
 
*구리다:臭い,(においが)嫌なにおいがする
・이 컴퓨터는 너무 오래돼서 구려 このコンピュータはとても古くて臭く…
 
*쿠리다:(糞や屁のにおいのように)臭い
・방귀 냄새가 쿠리다 おならのにおいが臭い
 
「구리다」より「쿠리다」のほうが臭そう…
「행동이 좀 구린데 行動がちょっとくさいなぁ」など、堂々としていなくて疑わしいときにも使います。
 
少しきなくさい単語が続いてしまいました。
この「きなくさい」は、「紙や布などのこげるにおい」のことですが、現在は「なんとなくあやしい」「うさんくさい」という意味で使うほうが多いのでは。
 
臭くてあやしいものが並んでしまったので、ちょっとよい香りを。
この中から、春の気持ちにそう表現が見つかるとうれしいです。
 
・매화의 향기 梅の香り
・장미의 향기 バラの香り
・재스민 향기 ジャスミンの香り
・아련한 향기 ほのかな香り
・향기로운 매화의 향기 芳しい梅の香り
・부드러운 향기 ふくよかな香り
・장미꽃의 달콤한 향기 バラの甘い香り
・매화 향기가 풍기다 梅の香りがにおう
・꽃 향기를 맡다 花の香りをかぐ
・향기를 풍기다 香りをただよわす
 
・과일 맛의 향기 フルーティな香り
直訳すると「果物の味の香り」ですが、「フルーティ」としてみました。
 
・그윽한 향기 奥ゆかしいかおり
「그윽하다」は、「馥郁な」とも訳せそうです。
馥郁とは、よい香りがただよっているさまのこと。
太宰治や横光利一、宮本百合子などの小説でも使われる美しい日本語です。
「馥郁たる梅の香」と表現したら、春がそこまで薫ってきそう。
 
「냄새」には、このような使い方もあります。
・좋은 냄새가 나다 よい香りがする
・갓 구운 빵 냄새 焼きたてのパンの香り
・고향의 바다 냄새가 그립다 ふるさとの潮の香りがなつかしい
 
これらの냄새からは、その場のあたたかさまで感じてしまいました。
香りも温度も伝えられる単語っていいですねぇ。
 
季節は春。
窓を開け、新鮮な空気をいれてみるのはいかがでしょうか。
春の香りが「무슨 냄새가 나지 않아요?(何かにおいませんか)」。
 
う~ん、これって香りというより…
 ことばって難しいですね。これからもご一緒に学んでいけたらうれしいです。



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