"돈에는 두 가지가 있다는 것을 깨달았다. 하나는 '죽은 돈'이고 또 하나는 '산 돈'이다."
"예? '죽은 돈'과 '산 돈'이라니요?"
"욕심에 가득 차서 곳간에 쌓아 두기만 한다면 그것은 '죽은 돈'이고, 사람을 살리는 일에 쓰이면 그것은 '산 돈'이다!"
- “아버지가 딸에게 들려준 이야기들” 박영신
"お金には、二種類あるということを悟った。一つは「死に金」であり、もう一つは「生き金」だ。"
"えっ、「死に金」と「生き金」って "
"欲に埋もれて蔵に積んでおくだけなら、それは「死に金」で、人を生かすことに使われれば、それは「生き金」だ! "
-『お父さんが娘に聞かせたお話』パク・ヨンシン
今年ほど、お金について考えたことはないかもしれません。
生きるためにお金は必要ですが、儲けることや蓄えることだけでなく、どのように使うかが重要だと気づかされました。
『お父さんが娘に聞かせたお話』は、教育者となった娘が幼いころ父親から聞いた話を1冊にまとめたものです。世の中にいるすべての親と子供たちに向けて書かれています。
この「お父さん」はごく一般的な農民でした。1900年代初期のお生まれ。植民地時代の貧困と悲しみに耐え、戦争による多くの困難をも乗り越え、愛する娘に生きる知恵を与えようと語り続けました。
本の中にあるお父さんの話は、どれも素朴なものですが、現代の私たちが何を忘れて今まで生きてきたか、これから一人の人間としてどのように生きていくべきかを教えてくれます。
少し目次から抜き出してみました。
*고생(苦労)-고생과 행복(苦労と幸福)
*어려움의 대처(今年の対処) -힘 빼고 기다리기(力を抜いて待つこと)
*선과 악(善と悪)-하나님은 언제 우리를 도우시는가?(神様はいつ私たちをお助けくださるのか)
*교육과 장학금(教育と奨学金)-“내 아이를 교육시키고 여력이 남으면”(私の子供に教育を受けさせ余力が残れば)
*조국(祖国)-조선이 잘살 때까지”(“朝鮮が良く暮らす時まで”)
*꿈과 희망(夢と希望)-10년 뒤의 사과나무(10年後のリンゴの木) / 50년 뒤를 살다(50年後を生きる)
お父さんのお話を聞きながら娘がうとうとしていて、やがていびきをかいて寝てしまう可愛いエピソードもあります。そんなときでも、お父さんの愛情は娘の心にしっかり届いていました。
また、子守歌のようなやわらかな話だけでなく、お父さんが経験してきたお話も心に響きます。「사회에 대한 환원, 그리고 생명 사랑(社会に対する還元、そして生命愛)」という章タイトルにはぐっと。
書籍の案内には「これはある家族の垣根を越えて私たちすべての家族の話であり、汗を流してこの国を作ったすべての父親の話であり、若者たちが道に迷わないように体全体で手本を見せたすべての“真の大人たち”の話だ。(이것은 한 가족의 울타리를 넘어 우리네 모든 가족의 이야기이며, 땀 흘려 이 나라를 일군 모든 아버지들의 이야기이며, 젊은이들이 길을 잃지 않게끔 온몸으로 본보기를 보였던 모든 참어른들의 이야기이다.)」とありました。
日本人である私が誤解を恐れずにいうならば、私たちのお父さん、お祖父さん世代がどのような時代を経て来たのか、学ぶ機会、気づく機会を与えてくれる本です。すべての読者がそれぞれの読み方で、愛する誰かを思い出してしまう本でもあります。
そういえば、子どものころ。
祖母は、日ごろ「死に金を使ってはいけないよ、生き金を使うもんだよ」と話していました。学のある人ではありませんでしたが、当時の人々はそれなりに生きる知恵を持っていたように思います。「お金はためるものではなくて、使うもの、世のため、人のため、そして自分のために」だそうです。思い出されるすべてのエピソードが江戸っ子らしくて、思い出すとほんわかします。
そういえば、「一升マスは一升マス、無理してもしょうがない」とも言っていたなぁ。
私の手の中にあるお金はすべて「生き金」でなければならない。
내 손안에 있는 돈은 모조리 '산 돈'이어야 합니다.
手元にあるお金とどこかに預けたお金…、いや確かに預けたお金、それも天引きで!
来年こそは、どうぞ生きた形で使われますように。
*『아버지가 딸에게 들려준 이야기들』を読むには
韓国からインターネットで取り寄せできますので、ぜひ手に取ってみてね。
ちなみに送料が書籍よりも高くなりがちなので、お気に入りを何冊か見つけて、複数冊を頼むのがいいかも。3冊以上なら、日本国内で買うよりもトータルだと安いはず。通販の手続きは、韓国語の勉強にもなるのがうれしいです。
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