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注射を打ってもらったのに、なぜ「注射を打った」?

■2023/09/04 注射を打ってもらったのに、なぜ「注射を打った」?
 みなさん、こんにちは。9月になりましたが、まだ暑い日が続いていますね。
新型コロナウイルスもまた流行ってきているようですが、先日、新型コロナウイルスワクチンの接種券が届きました。注射が苦手な私は、どうしたものか・・・と悩んでいます。
 
さて、この注射の表現ですが、私たちは「今日注射(ワクチン)打ったよ!痛かった!」と言います。よくよく考えると、注射を打つのはお医者さんや看護師さんなので、私たちが注射を打ったというのはちょっと不思議ですよね。私たちは注射を打ってもらう側ですから・・・。もちろん私たちは違和感なくこのように表現しますが、韓国の人から見ると、???となるようです。
韓国語では、注射を打ってもらう人の立場から『注射を打つ』という場合は、주사를 맞다と表現します。注射を打つ人の立場から『注射を打つ』という場合は、주사를 놓다と表現します。
 
手術をする、胃カメラをする等、医学関連の表現って、このような表現が多いように思います。なぜでしょうね。日本語では『誰が(注射や手術などを)する』のかはあまり関係ないと思うのでしょうか。
 
もう一つ、『日本語って不思議~』と思う表現をご紹介したいと思います。
『覗(のぞ)く』という言葉ですが、『隙間から部屋を覗く』『新しい世界を覗く』『会社の帰りに本屋さんを覗く』のようにも使いますが、『雲の間から月が覗く』のような使い方もします。物の一部だけが外に現れているという意味で使いますが、『月が覗くってどういうこと?』と韓国の方はとても不思議に思うようです。
因みにこの『覗く』は辞書にも『自動詞』として『一部分が現れ出る、一部が外から見える』という意味が載っています。今まで全く意識したことがなかったのですが、言われてみると確かに面白い表現ですね。『雲の間から月が覗く』を韓国語に訳すと『구름 사이에서 보이는 달』となりますでしょうか。
 
日本語には日本語の独特な表現があり、韓国語には韓国語の独特な表現があります。それぞれにその表現が生まれた背景があるので、右から左、左から右へと簡単に訳すことはなかなか難しいと思います。
最近、AI翻訳もかなり発達してきていているので、時間をかけて他言語を学ばなくても良いのでは?と思う人もいるかもしれません。AI翻訳でさっと翻訳するという効率性を追求するという考え方もあるかもしれません。
しかし、日本語では注射を打つ人も打ってもらう人もみんな『注射を打つ』、韓国語では注射を打つ人と打ってもらう人は使いわけるなんて面白いなあと思うこの感覚は人でしか感じることができないと思います。これからもこのように人でしか感じることができないこの面白さを味わいながら、韓国語を学んでいきたいです。



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